事例5:アパートの退去がせまる、車いすのEさん
Eさんは、透析を受けています。電動ではありませんが、車椅子での生活をされています。
これまでのアパートは、老朽化していることから、家主さんから「取り壊したい。引っ越し費用は出すので、、、」と言われています。
現在は、入院中ですが、退院もできる状態になっています。幸いなことに、近くに娘さんがいて、ヘルパーさんと交互に介助をされています。移動される際は、必ずどちらかが付かれるそうです。
事例4で紹介したDさんが、「明るい」居室を見学されたという話をソーシャルワーカーさんから聞き、本人に代わって、娘さんがソーシャルワーカーさんと、福祉住環境コーディネーターの方と見学されました。
玄関や居室の段差を念入りに測られて、また、浴室やトイレに入るために「つかまり棒をここに設置して、、、」と細かく打ち合わせをされていました。
居住支援の仕事は、こうしたハンディを負っている方々へ支援の手を差し伸べることにありますが、「公助」が貧しいと痛感します。
「自助」や「共助」で何とかなると思っているのでしょうか。人を大切にしようという想いが欠けている「政治空白」の社会で、弱者はどうすれば良いのでしょう。
⇒電動の椅子ではないことから、玄関も、また居室も道具を使って何とかなると判断されて、入居を決められました。娘さんも一安心です。